経済学用語に「地位財」「非地位財」という区分がある。
「地位財」というのは、他人との比較で満足を得るようなもの。
例えば、社会的地位、貯蓄、ブランド品、家、車など。
「非地位財」というのは、主観的に幸せを感じるもの。
健康、自由、余暇、愛情など。
と、一般的にそういう風に言われているし、
ある意味では、すごく納得できる。
が、よくよく考えてみると・・・
そうでもないぞ、と思うのだ。
だって、家なんていうものは、
他人と比べるために住むわけではない。
その町に住みたいから住むわけで。
あるいは、住まなきゃいけないから住むわけで。
車なんてのも、田舎では必需品
ということだって考えられる。
他人と比べるとかではなくて、
単純に必要なものなのだ。
逆に、健康自慢をするような人は、他人と比べている。
「この年でも私の方が若いのよ」みたいな。
愛情自慢だってそうかもしれない。
「私、あなたより愛されているの」と。
つまり、そのものが「地位財」になるのか、
「非地位財」になるのかは、その人次第だということだ。
その人の心の問題なのではないだろうか。