節約たまき本まき。世の中寸評記。

考える、ありふれた建売戸建にて。

子育て中は神様に出会う(子育て)

息子が1歳半くらいの頃。
自分で歩いてどこにでも行けるようになった彼の好奇心は止められず、
とにかく後ろを追いかけて、彼の見つけた何かを一緒に探求する毎日でした。
ある日、彼は、マンションと石垣に挟まれた路地で、地面の隙間に釘のようなものを発見しました。
すかさず手を伸ばして触れてみる彼を、私は、黙って見ていました。

心の中では、
「こんな狭い路地で子供を遊ばせるなんて邪魔だ」とか、
「汚らしいものを子供に触らせるなんて」とか、
道行く人に思われているんじゃないかと、ヒヤヒヤしていました。

その時、背後から声がしました。
「お母さん、偉いわねえ」
その人は言いました。70代くらいの品のいい女性でした。
「坊やの好奇心に付き合って。なかなか辛抱いるのよねえ」
そうして、ふんわりと息子の頭を撫でてくれました。

ああ、神さまだ。
私はそう思いました。
また神さまに会った。

子育て。
どうにもしんどくて、もう限界かもしれないと疲れ果てた折、
不意にそういう人に出会うのです。
何のてらいもなく、光のような笑顔。
そのおかげで、また頑張れました。
ありがとう。
ありがとう。