『ココ・アヴァン・シャネル』 (映画)
ココ・シャネル伝記的映画はたくさんあるが、『ココ・アヴァン・シャネル』は、彼女の繊細で傷つきやすい部分を描いてある。演じるのは、強い意志と少女のような儚さが共存するオドレイ・トトゥ。孤児院時代、お針子兼キャバレーの踊り子時代、大富豪の愛人時代、その友人である資産家との大恋愛・・・そしてシャネルブランドの成功まで。若かりし頃の魅力的で挑戦的なココ・シャネルをたっぷりと楽しめる。
当時の女性の服装・・・コルセットで締め付け、ゴテゴテとデコレーションしたパステル調のファッションを、まあ見事に「ぶった斬って」いく。これは見ていてかなり爽快だ。だから「結局、パトロンのおかげで店を出せたのかしらん?」というような些細な疑念は、頭の隅に押しやって、彼女のセンスと恋愛模様、独時の「美」を十分に味わえると思う。
2009年 110分
監督 アンヌ・フォンテーヌ
出演者 オドレイ・トトゥ